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安価な防寒着が企業の生産性を低下させる理由とは

『安価な防寒着が企業の生産性を低下させる理由とは』

福利厚生の一貫として多くの企業が社員に支給する防寒着。しかし、それぞれの企業で予算の都合もあり、充分に暖かい防寒着が支給されるとは限らず、一部では支給された社員が寒い思いをしており、自費で追加の防寒対策をしているのが現実だ。

私自身も経営者の立場として、ただでさえ厳しい経営状況の中で高価な防寒着を支給できないことは充分理解できるのだが、防寒対策がしっかり出来ていないと企業の生産性自体が著しく低下するとなると、別の話になってくる。

人間が体を動かすために必要なエネルギーは「酸素」と「熱」である。酸素は呼吸により肺から取り入れられ、熱は細胞の物質代謝によって作り出され、血液により全身に循環する。しかし、低温下ではその機能が上手く働くなり、結果として常温時のように体を動かすことが出来なくなる。つまり脳を含めた体の動きが鈍くなるのだ。

そうなるとミスなどを起こす確率も高くなり、仕事の生産性は間違いなく低下する。さらに低温下での作業が続けば体調を崩した社員が欠勤、人員不足でさらに生産性の低下を招く悪循環に陥ることになるのである。

本来、社員が快適に働くための「福利厚生費」が社員を苦しめ、生産性を低下させてしまっては本末転倒であり、役に立たない安価な防寒の購入費は結果として「無駄遣い」となってしまう。そうならないためにも、御社の防寒着用環境をしっかり調査、把握し、それに見合った予算をとり、質の高い防寒ウェアを採用することが社員のためでもあり、ひいては会社のためにもなるのではないだろうか。

私事ではあるが、先日行った登山で急激な体温低下と酸欠を経験し、防寒対策の大切さを身をもって痛感、この記事を書かずにはいられなかった次第である。

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